デルトラの竜(Dragon of deltora)

概要

言語を解し、話すどころかテレパシーまでできる、賢く誇り高い生き物。

影の大王の魔法にもある程度抵抗できる、いわばデルトラの守り神。

自身の体の色と同じ火を吹くことができ、その火炎は影の大王の魔法を打ち破るほど強力である。

本名はよほど親しい相手でないと明かさないが、それは彼らにとって、名前を知ることは相手を支配することにつながるためである。

またその気になれば何百年と眠り続けることができ、また雌雄問わず単為生殖を行える。

特徴としておなかが青いことが知られるが、これは空に擬態するためで、飛んでいると下からは見つけにくくなる。

人間の女をさらうことがあるが、それは食べるためではなく、髪の毛が巣の材料となるからである。

デルトラには7種の竜が住んでいるが、本編では7種の竜はそれぞれ一匹ずつしか残っていない。

生き残りの竜

トパーズの竜・フィディリティー(Fidelis)

黄金色の竜で、性別はオス。

多少気難しいところはあるが、悪い竜ではない。

竜好きのドランとの、縄張り破りをしないという約束を誠実に守っている。

骸骨山(Os-Mine Hills)に住んでおり、眠っていたのもこの場所であった。

ルビーの竜・ジョイ(Joyeu)

深紅の竜で、性別はメス。

親切な性格で、途中までリーフたちを送ってくれた。

また、リンダルが誤解からルビーの竜を糾弾したのに対し、穏やかに事情を説明するなど、寛大で優しい竜。

どこに住んでいるのかも、どこで眠っていたのかも不明。

ラピスラズリの竜・フォーチュン（Fortuna）

小さなメスの竜で、紺の地に星をちりばめたような模様をしている。

リーフいわく、気品に満ち溢れているとのこと。

お調子ものの気があり、縄張り破りを平気で犯すが、たぶん悪気はない。

地図が読めるのが自慢で、また歌いながら飛ぶ陽気な性格。

本人曰く、ラピスラズリの竜は温血生物は食べないらしい。

がぶのみの滝(The Funnel)で眠っていた。

エメラルドの竜・オナー(Honora)

大きな体を持つ緑の竜で、性別はメス。

名誉を重んじているらしいが、その割りに自分は他人の縄張りに侵入していたり、他種の竜の悪口を言ったりする。

また、自分の縄張りのこと以外はどうでもいいようで、『北の歌姫』の退治後は、ベルトのエメラルドを置いていけとせまった。

どこに住んでいるのかも、どこで眠っていたのかも不明。

アメジストの竜・ベリタス(Veritas)

紫の竜で、性別はオス。

優しく思慮深い性格で、なかなか含蓄のある発言が多い。

必要とあらば本名も明かし、自ら他種の竜の世話を引き受けるなど、善良な竜。

友人思いで、ドランとの別れの場面では感情をあらわにした。

眠れる砂丘(Dreaming Dunes)に隠れていた。

ダイアモンドの竜・フォース(Forta)

白銀の竜で、性別はメス。

卵のまま何百年と眠っていたが、母親のほうはその間に死んでしまった。

名前は、母のものをそのまま受け継いでいる。

血の百合島(Blood Lily Island)で眠っていた。

オパールの竜・ホープ(Hopian)

虹色の巨大な竜で、性別はオス。

エメラルドの竜より大きい。

本編中で一言もしゃべっていないので、どんな性格かいまいちわからない。

どこで眠っていたのかもわからない。

参考

Emily Rodda, Deltora Quest. Scholastic Australia
翻訳：岡田好惠、上原梓『デルトラ・クエスト』　株式会社岩崎書店

Deltora Quest Wiki-Wikia